2017年8月2日
【茶道炭】茶道で使われる炭の紹介!
炭にはさまざまな利用方法があります。
お茶をたてる作法である茶道でも、お湯を沸かすときに炭を必ず使います。
そして、この時使う炭にはこだわりがあり、茶道炭(茶の湯炭)と呼ばれています。
今回はその茶道炭を少しだけ紹介していきたいと思います!
室町時代から、茶をたしなむ風習が大名や貴族、僧侶、武家階級等の間に広まりました。茶道炭(茶の湯炭)は、当時刀剣や甲冑など武具の製造に使うために盛んに生産されていた黒炭の製炭方法が改良され、茶の湯を沸かす燃料として生まれたものですが、その製炭技術の向上には千利休らの茶人も大きな功績を残したとされています。(林野庁HPより引用)
茶道に使われる炭はクヌギの樹を材料とした黒炭です。着火しやすく炭の断面が菊の花のような割れ目になっているものが理想であり、特に「菊炭」とも呼ばれています。
まず炭を入れて運ぶ際に用いる炭斗(すみとり)という入れ物に炭を並べていきます。使う炭斗や並べ方は流派によって異なりますが、多様な形があり季節ごとに使い分けたりします。一例ですが、夏の時期には写真左のように蛍籠の形をした炭斗を使ったりします。
蛍籠は夏の風物詩のようなもので涼しげな印象を与えますよね!
そして写真右のように、夏の時期(5月~10月)には風炉と呼ばれる火鉢で炭を使い、釜でお湯を沸かします。炭を風炉や炉に並べることを炭手前(すみてまえ)と呼んでおり、使う炭の種類や並べる順番も流派によって異なります。
以下が、茶道に使われる炭の種類です。茶を沸かす時期(炉と風炉)によって炭の大きさが変わります。
※写真はインターネット等で調べてみてください。
炭 名 | 長さ×太さ | |
炉(11月~4月) | 風炉(5月~10月) | |
胴炭(どうずみ) | 1.5cm×6.15cm | 12cm×4.2cm |
丸毬打(まるぎっちょ) | 7.5cm×4.6cm | 6cm×3.5cm |
割毬打(わりぎっちょ) | 7.5cm×4.8cm | 6cm×3.8cm |
丸管炭(まるくだずみ) |
15cm×2.6cm | 15cm×2.2cm |
割管炭(わりくだずみ) | 15cm×3cm | 15cm×2.3cm |
添炭(点炭、止炭)(てんずみ・とめずみ) | 7.5cm×2.6cm | 6cm×2.5cm |
輪胴(わどう) | 6cm×7cm | 4.5cm×4.8cm |
香合台(こうごうだい) | 7.5cm×5.2cm | 6cm×4cm |
枝炭(2本立て、3本立て)(えだずみ) | 18cm | 15cm |
※炭の長さ・太さは目安です。
この記事を読んで、炭は燃料として用いる以外にも様々な利用方法があり、その内の一つに茶道があるということを知ってもらい、少しでも興味を持ってもらえると幸いです。
今回この情報を提供していただいた青木さんも、魚沼市で行っている炭焼き体験イベント「魚沼!白炭塾」へ積極的に参加していただいております!
こちらのイベント、まだまだ参加者を募集しておりますのでお申込・お問い合わせお待ちしております!