「魚沼!紙漉塾~雪国で学ぶ手漉き和紙~」が開催されました!

 
 2月24日・25日、大沢地区にある「友新工房」にて、手すき和紙の工程を体験しながら学ぶイベント「魚沼!紙漉塾」が開催されました。

 参加者からは、興味津々になりながら和紙をすいている様子や、その原料となる楮(コウゾ)の皮むきや叩く作業を一生懸命している様子が見受けられました。当日の様子を写真を使いながら少し紹介したいと思います!

 

1日目

 講師のあいさつから紙漉塾がスタートします。手漉き和紙の工程手順の説明を聞いたら、いよいよ体験が始まります。
 まずは和紙の原料となる楮(コウゾ)というクワ科の木の皮をむく作業をしました。蒸かしてからすぐにむかないと上手くできません。


  •  紙漉塾スタート

  •  楮(コウゾ)の皮をむいている様子

  •  むいた楮(コウゾ)の皮

 

 皮むきをした後は、その外皮を削ったり、雪の上にさらしたり、皮を煮つめたりする作業があります。
 今回の体験では、煮つめた楮(コウゾ)の皮を叩いて繊維状にする体験をしました。現在はビーターという機械を使っても細かくすることができますが、昔は全て手作業で行っていました。ひたすら叩くため根気が必要です(汗)


  •  雪にさらされた楮(コウゾ)の皮

  •    ビーターを回している様子

  •  楮(コウゾ)の皮を叩いている様子

  •    上:叩いた後  下:叩く前

 

 和紙原料の準備ができたら、いよいよ紙すきです!
 一生懸命叩いた原料を水を張った入れ物(舟)の中で混ぜていきます。そしてトロロアオイという植物の根から出た粘性がある液体(ネリ)を入れていきます。冬の寒い中で冷たい水を使いながら紙をすくことで、ネリもよく効き良い和紙がすけるそうです。
 みなさん紙をすいたら1日目は終了です。すいた紙はすぐ乾燥させるのではなく、半日以上かけて圧搾しながら脱水します。


  •   水と叩いた原料を混ぜる

  •   ネリを入れる

  •  紙すき

 

2日目

 1日目にすいた紙の乾燥工程を体験してもらいます。
 圧搾が終わり水分が少なくなった紙を乾燥機で乾かします。シワができないように刷毛を使いながらきれいに貼り付けていきます。


  •  乾燥その1

  •    乾燥その2

 

 貼ってから少しすると湯気が出なくなります。これが乾燥機からはいで良い合図です。
できた和紙はお土産で持ち帰っていただきます。みなさん何に使おうかワクワクしながら考えていました。

 


  •  乾燥した和紙をはがす

  •    和紙完成

 

 体験終了後、場所を移動して和紙を使った作品の見学とイベントのふりかえりをしてもらい、「魚沼!紙漉塾」全てのスケジュールが終了しました。
 「紙漉きを身近でとても素晴らしいと感じることができた」、「紙漉きだけでなくその前後の工程ができたのは良かった」という感想をいただき、全体を通してみなさん充実した時間を過ごされていたようです。参加されたみなさんありがとうございました。

 「魚沼!紙漉塾」はまた来年度も開催を予定しています。
 みなさまからのお越しをお待ちしています!


  •  イベントふりかえり

  •    和紙作品の紹介

 

和紙を使った作品(一部)


  •  和紙に印刷した写真

  •   和紙で作ったカレンダー

  •   右から衝立、酒ラベル、行灯(あんどん)、ランプシェード

  •  和紙に描いた水墨画

  •   和紙で作ったしおり

  •  和紙で作った腰帯