2018年4月19日
雪のブナ林で間伐と丸太運び
4月も中旬となり、全国では桜前線が過ぎた所が多くなりましたが、魚沼の山間いではもうしばらく白銀の世界であります。大白川地区では今年4m以上積もりましたが、3月から気温の高い日が続き、雪溶けのペースは例年より早いようです。
下から見上げるブナの木はたくさんの実りが。ブナの実がこれだけ結実するのは珍しく、数年に一度こうした”豊作”の年が訪れます。
今年の新潟県内では全般的にブナがよく結実し、ブナの実を餌とするクマはその分たっぷりの栄養が蓄えることができるため、こうした豊作の翌年には子熊がたくさん生まれるのだそうです。
空を覆うほどいっぱいに枝を伸ばして、陽の光をできるだけ得ようとしているが下から見上げるとよく分かります。ブナの実は一つは小さな粒ですが、これだけの枝ぶりのそこら中から実が落ちてくるとなれば、大きなクマにとっても十分な食事になるのが頷けます。
さて、今回、森に入ったのは間伐と雪の上で丸太を搬出させる目的がありました。
間伐とは木々の成長によって混み合った森の木を選んで間引く作業です。杉や桧の人工林では全国的に行われていますが、ここ大白川のブナ森では昔から間伐や下草刈りを施し、良い森に育ててきました。
数十年先の森を見据えて専門家の判断によって間引く木と、残す木が選ばれます。
伐られた木はさらに短い丸太にされ、雪の上を滑らせて林道まで運び出されます。
まるで犬の散歩のように、ロープを丸太に括り付け雪上を滑らせていきます。
当初、橇(そり)を使う方法を試す予定でしたが、用意が間に合わず今回は急きょ丸太のまま手で引っ張るしかなかったのですが、これが意外とうまくいきました!(笑)
この丸太引き作業、春の森の体験メニューとしても、雪国ならではの森の管理の方法としてもまだまだ改善余地ありですが、とても楽しい!
雪が解け、森が緑で包まれる前に橇(そり)を使った方法を試すことができれば、後日またこちらでお伝えしたいと思います。